1カムレンズにRカムを追加(1999.12.05) by むっちゃん

旧先細ズミクロンR50・1カムをRボディで開放測光可能にしました。


警告−改造の記事のお約束−)

この記事の改造工作は、工作者の負傷、レンズの破損、改造レンズを使用した際のボディの損傷

など、の危険が伴います。レンズ機構に、回復不可能な工作を施します。改造は各自の自己責任

において行ってください。筆者(PXB11405@nifty.ne.jp )は、いかなる責任も負いません。


 (お詫び)階段状のRカムをきっちり再現しないことには、REやR4Sといった絞り優先専用機しか使えないことが判明しました。私の手持ちボディはREしかないので、私は、このまま使います。(12月25日) 


(警告)SL,SL2ボディをお持ちの方へ:この改造を施したレンズを、2カム対応のボディで使用すると、ボディの絞り連動

機能を損傷してしまう可能性が非常高く、絶対に行ってはなりません。あくまで、1カム対応のレンズをRカムのボディに対

応させるための改造です。3カムになるわけではありません。


はじめに:現行ズミクロンR50の精緻なビシビシとした描写を気に入っています。

悪いことに、パソ通仲間が「旧先細ズミクロンは階調豊かでええおまっせ」と囁きが

あり、私が入り浸っているかわちゃ氏のホームページに、OMマウントに改造する記事

があったりして、物欲が増幅したところで、オークションサイト eBay で245ドルで落札し

てしまいました。どうせ、OMマウントにするのだからと、カムのことは無視していたの

ですが、Rマウントを放棄するのが忍びなく、Rカムを追加を決行しました。


準備(材料と工具)

材料:アルミ板(0.5mm厚)、10cm×5cm程度。真鍮のほうが好ましいかもしれない。

    接着材(金属が接着可能なもの。瞬間接着剤は蒸発した薬剤がレンズ付着し白濁する恐れがあり使用を避けること)。

工具:精密ドライバ、マイナス型のもの各種。アルミ板切断用の鋏またはニッパー、やすり、ラジオペンチ、ノギスなど。

その他:採寸用にRカムや、3カムを持ったライカRレンズ数本。


分解改造の手順(写真は改造後のレンズを再分解して撮影したものです。悪しからず了承ください)


1).分解の手順 (調整のため分解・組み立てを繰り返すので手順をしっかりマスターのこと)

1-1).マウント内側の遮光用の黒枠を外す。

  1-1-1).4本のマイナスのビスを外す。このとき、遮光用の塗料が剥がれるのは仕方がない。

    ネジ頭とドライバが合わない場合は、ドライバの頭をヤスリで削り調整する。(精密ドライバの常識)

  1-1-2).レンズを最近接に繰り出し、絞り環を最小絞りにすると、うまくマウントから外れる。

1-2.).マウントを外す。#このとき絞りクリック用のベアリングボールを紛失しないように細心の注意を払うこと。

1-2-1).ビス6本を外す。

1-2-2).絞りクリック用のベアリングは、

    開放時は真下、絞り込んだ状態で写真

    の位置にある。紛失しないように要注意。

    その下のスプリングも外しておくこと。

(筆者は紛失し、適当なベアリングを分解し代用)


1-3).絞り連動機構の分解

1-3-1).外側の絞り環を引き抜く(写真左参照)

1-3-2).外した絞り環の動きを内側のカムに伝える長い頭のマイナスネジを外す。

1-3-3).内側の絞り連動カム環を外す。

     絞り値を最小にし、1カム部分を持ち、垂直に丁寧に引っ張ると、するり

     と抜ける。



2).改造の手順

 2-1).Rカムの加工

1-3-3).で取り外した、絞り連動カムに下図のようなパーツをアルミ板より切り出し(寸法は各自で実測すること)、

形状を整え1カム部に接着剤で貼りつける。接着時に内側の絞り込み用のカム環の動きを阻害しないように注意。


 2-2).遮光用の黒枠の加工

 黒枠は、アルミでできているので、ヤスリやニッパで容易に加工が可能だ。

 2-2-1). 1カム部が通過する部分は、貼りつけたRカム用の板の分、

       約0.5mmを、ヤスリで削っておく。

 2-2-2). 追加したRカムが通過する部分は、大胆にビス穴1個を含め、

       バッサリ切り取る。 


 2-3). 組み立てと調整

  2-3-1).分解の逆順序で、組み立てを行う。調整の過程で、再度分解が

    必要になるので、クリック用のベアリングや全てのビスを当初は組み込

    む必要はない。

 2-3-2). ボディに取り付ける前に、寸法が正しくでているか、目視およびノギス

    で計測しておくこと。 当然、絞り環の動きに伴い、Rカムが動くかどうかも、

    レンズ単体で確かめておくこと。

  2-3-3). ボディに取り付けて確認。

2-3-3-1). ボディの裏ぶたを取り外し、バルブでシャッター幕を開けると

      左下にRカムが見える。ここに、レンズ側のRカムが接触している

      かどうかが確認のポイント。

      「開放から何段絞りこまれているか?」という情報をRカムが伝達

      している。従って、どのレンズでも開放時のカムの位置は同じだ。

      他の3カムやRカムのレンズと位置を比べてみよう。

2-3-3-2). レンズの絞り環を廻し、ボディ側のRカムが動けば成功だ。

  2-3-4). 微調整。

  位置の目視、露出計の表示をたよりに、Rカムの位置を微調整する。私は、再分解し、Rカムを再接着

することで調整を行った。調整が終われば、改造は成功だ。


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(c)PXB11405@nifty.ne.jp むっちゃん